RESIDENTS
No.24
人を知る
将来ホテルで働くことという夢を持ち、昨年は福岡のホテルで1年間インターンとしてホテルの立ち上げにも携わったという。
2022年2月から4月の2カ月間、彼女は水際のロッジでホテルのフロントサービスの極意を学ぶ。
「小さい頃、休日家族でテーマパークに行くと、一泊ホテルに泊まるんです。ホテルに帰った後も、テーマパークの余韻が残っていて、いつも一緒にいる家族なのに特別感があったあの感覚が好きでー」
そう話すのは、大学2年生の福岡県出身、津江ちゃん(津江明日香さん)。
「ホテルで働く」という夢を持つ彼女は、2022年2月から4月の2カ月間、ホテルのフロントサービスの極意を学ぶため、水際のロッジにやってきた。
「単に寝泊まりする箱ではないホテル」に惹かれて
地元福岡のホテルで1年間インターンとしてホテルの立ち上げにも携わっていた彼女は、将来のためにもっと色々な現場を見たいという思いのもと 北海道や東京などいろいろな地域のホテルでのインターンシップの募集を探していた。
その中で目に止まったのは、サン・クレアの「単に寝泊まりする箱ではないホテル創り」という言葉だった。
「私自身も、ただ泊まるだけのホテルではなく、ホテルでの体験自体が思い出になるようなホテルを創りたいと思っていたので『地域に密着した、地域のことを考えたホテル』を探していたんです」
数あるホテルインターンシップの中で、水際のロッジを選んだ理由は他にもある。
それは、新卒1年目でマネージャーポジションに立っている水際のロッジマネージャーのミキティ(湯之上美紀)の存在だった。
「新卒1年目の若い人材に任せられる会社も、責任あるポジションをやりますといったみきさんもすごいと思いました」
「お客さまファースト」の目線を合わせる
「『箱じゃないホテルって一体どういうことだろう?』と気になっていて。
正直、ホームページを見ているだけでは具体的なイメージは湧きませんでしたが、ここに来てみて『そういうことか』と納得しました」
1ヶ月半フロントサービスを経験し、水際のロッジの洗練されたスタッフのサービスに感動したと話す津江ちゃん。
「これをするからお客さまが喜んでくれるとか、全ての行動に何かの意味があって、それぞれが結びついていて、お客様のために細かいところまで気をつけるという意識をここで働くスタッフ全員が持っていました。
例えばパートの清掃スタッフの方も『こんなお客様が来て、ここを手を抜いてしまったらお客様の満足度が下がってしまう』という会話をして、全員が『お客さまファースト』の意識で目線を合わせ、仕事に対するプライドも持っているんですよね。
一方で、お客様にも変に気を使いすぎることはなく、近い距離感で接していることも魅力で。オンラインチェックインなど、効率重視で、無駄がないスタイルを取るホテルが増えている中で、水際のロッジは、あえて手間暇をかけて満足したものを創り上げる場所でした」
ホテルで働く魅力
「接客業は、外からはキラキラして見えていますが、実際は泥くさい職業で、体力的にも精神的にもキツい仕事です。それでも嫌にはならず、むしろ、お客様に特別なサービスを届けるためにこんなに創り込まれているんだと感動しました」
水際のロッジでのインターンを通して、良い意味で将来の道が狭まったのだという。
「今までは『ホテル業に携わりたい』くらいの願望しかなくて、具体的にどんなホテルで働きたいのか、そして自分がホテルで働いてどうなりたいかがあまりなかったんです。
正直今もまだ明確ではないけれど、自分がホテルで働いて、どうなりたいかはある程度明確になったかな。
お客様の要望が出てきてから対応するのではなく、お客様からの質問や要望がある前に気づいて動ける人になりたいなと思います」
人と土地を知る
「色々なお客様がいて相手が何をどのくらい求めているかは話していてわかることですが、まずは相手を知ろうと思わないと、お客様の期待値までには到達できません。
水際のロッジで働くならば、この土地のこともお客様に紹介できるようにならないといけないのでこの土地やこの町の人のことも知ろうと、自然と思えました」
■編集後記
穏やかに話す彼女だが、エネルギッシュなパワーと夢を内に秘めている。
「今までコロナで何もできず、何かしたいと思って大学2年生になって始めたのがインターンシップでした。
今回水際のロッジのサービスを学んだことを活かして、地元に帰ってもまたホテルでも働きたいですね。
まずは現場を知りながら、大学生のうちにやれる目の前のことに突っ走っていきたいです!」
彼女はたくさんの学びと経験をたずさえて、森の国を後にした。
ライター/井上美羽