あめつち便りアーカイブ
Vol. 21 思い通りにならない田んぼが、教えてくれること
Social Regenerator(地域蘇生人)の細羽雅之です。
秋も深まり、今年も目黒集落に稲刈りの季節がやってきました。
農薬も、肥料も、除草剤も使わない自然栽培でお米を育て始めて、6年目。
少しずつわかってきたこともありますが、自然との向き合い方には、いまだに「これが正解」という答えがありません。毎年、試行錯誤の連続です。
今年は、田んぼの一部でヒエが大量に繁殖し、お米をまったく収穫できない事態になりました。
6月の育苗から、水温や水量の管理、土の状態の確認、草刈りまで、日々、手をかけてきたつもりです。それでも、目の前に広がったのは、稲よりもヒエが勢いよく育つ風景でした。
「どうして、こうなったんだろう?」
定期的にご指導いただいている自然栽培家の佐伯康人さんも、驚かれていました。佐伯さんは、「奇跡のリンゴ」で知られる木村秋則さんの直弟子です。
20年以上、全国の自然栽培の田んぼを見てきた佐伯さんでも、こんな状態は初めてだそうです。
「奇跡のリンゴ」ならぬ、「奇跡の田んぼ」だ!

(一面、ヒエだらけの田んぼ)
そんなお墨付きをいただいてしまいました。
嬉しいような、悲しいような(笑)。
もちろん、収穫できないのは残念です。
でも、残念だった、で終わらせたくはありません。
同じように手をかけていても、稲が育つ場所と、ヒエに覆われる場所がある。その違いに、何が隠れているのか。土地の風土、今年の気候、水や土の状態、そして私たちの関わり方。もう一度、田んぼをよく見て、学び直したいと思っています。
今年の稲刈りは、そんな問いを持ちながら、収穫できる場所の稲を刈ります。

佐伯さんと一緒に、実りと不作の両方から学ぶ、一歩踏み込んだ自然栽培の実践講座です。ご自身で米づくりや野菜づくりをされている方、自然に寄り添う栽培をもっと深く学びたい方は、ぜひご参加ください。詳しいご案内は、文末に掲載しています。
さて、いろいろな困難はありながらも、自分たちで育てた新米を口にできるのは、やっぱり幸せなことです。
一杯のご飯の向こうに、田んぼの風景や、日々の作業、一緒に汗をかいた人たちの顔が浮かぶ。自分で育てるようになって、お米の味わい方も変わりました。
そして、お米を育てる暮らしから、もうひとつ楽しみが生まれました。
麹づくりです。
米麹は、やってみると案外、身近につくれるものです。
そこから醤油麹、塩麹、玉ねぎ麹、焼肉麹など、いろいろな調味料が生まれます。
それを使った和え物や煮物が、また美味しい。
いつもの料理に、じんわりとした旨みが加わります。

食べると、なんだかカラダが喜んでいる感じがする。私自身、お腹の調子がよく、気持ちも落ち着いて過ごせる日が増えたように感じています。
田んぼも、麹も、こちらの都合だけでは育ってくれません。
様子を見て、手をかけて、待つ。思い通りにしようとするより、目の前で起きていることに気づくことが大切なのかもしれません。
そんな時間を、森の中で一緒に過ごせたら。
そう思って、今回、リトリートプログラムを企画しました。
「今に、ひらく。森とわたしの発酵リトリート」
立冬の日から、新月へ向かう3日間。
身体をゆるめ、麹をそだて、対話の中で、
わたしの感覚を取り戻す。
麹の専門家「なかじ」さんと、メンターとしてwellit代表の井上友美さんをお招きします。
日々の忙しさの中では、つい後回しにしてしまう、自分の身体の声や、心の動き。森の中で少し立ち止まり、麹を育てながら、ゆっくり耳を澄ませてみませんか。
ご興味のある方は、ぜひご案内をご覧ください。
森の国Valley × シゼンタイ
実りと不作から学ぶ稲刈り実践講座
「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんの直弟子、シゼンタイの佐伯康人さんから学ぶ、一歩踏み込んだ自然栽培の実践プログラムです。
今年の田んぼで起きたことを、実際の風景を見ながら考え、稲刈りを通じて学びます。
こんな方におすすめです。
・ご自身で自然栽培の米づくり、野菜づくりを実践されている方
・自然に寄り添った栽培方法を、より深く学びたい方
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思い通りにならないことも含めて、自然と暮らす日々は、学びに満ちています。
今年の田んぼが教えてくれたことを、来年につなげながら。
まずは、収穫できたお米を、ありがたくいただこうと思います。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
あめつち便りは、代表細羽雅之が森の国Valleyの考え方を、日々の営みを通してお伝えするコラムです。メルマガで定期配信いたしております。
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